狭い部屋を広く見せるレイアウトのコツ

家電・家具

一人暮らしの部屋はワンルームや1Kが多く、6畳ほどの空間にベッドや机、収納を詰め込むと、それだけで窮屈に感じがちです。置き方を考えずに家具を並べると、部屋が実際より狭く見えたり、通るたびに体をよけないといけなかったりして、毎日の暮らしがどことなく息苦しくなります。

とはいえ、どこに何を置けば広く見えるのか、何に気をつければいいのかは、いざ引っ越してみないと分かりにくいものです。レイアウトのコツは、広い部屋に住み替えなくても今の部屋で使えます。同じ広さでも、家具の選び方と置き方を変えるだけで、部屋の見え方と動きやすさは大きく変わります。

この記事では、部屋を広く見せるコツから、家具の配置の決め方、限られた空間を有効に使う工夫、そして見落としやすい注意点までをまとめました。模様替えや引っ越しの前に読んで、限られた部屋を気持ちよく使う手がかりにしてみてください。

狭い部屋を広く見せるコツ

同じ広さの部屋でも、家具の高さや色の選び方ひとつで、見え方は大きく変わります。まずは広く見せる基本の考え方を押さえておくと、家具を買うときにも迷わなくなります。ここでは、部屋を広く見せる3つのコツを順に見ていきます。

背の低い家具でそろえる

家具の高さを低めにそろえると、部屋は広く見えます。視線が家具の上を通り抜けて、天井までの空間がひとつながりに感じられるからです。背の高い棚やタンスは目線をさえぎり、壁の見える面積を減らして、部屋全体に圧迫感を生みます。ベッドやソファ、テレビ台といった主な家具を、腰の高さより下でそろえるだけで、部屋の上半分が空いて開放感が出ます。

目安として、目に入る家具の高さを床から90cm前後までに抑えると、視線の抜け方がはっきり変わります。どうしても背の高い収納が必要なら、入口から見えにくい奥の壁際にまとめ、部屋に入ってすぐ目に入る場所には低い家具を置きます。まずは今ある家具のうち一番背が高いものを見直して、低いタイプに替えられないか考えてみてください。

家具の色を床や壁に合わせる

家具の色を床や壁の色に近づけると、部屋に一体感が生まれて広く見えます。色が背景となじむと家具の輪郭がぼやけて、その存在感が抑えられるからです。反対に、濃い色や派手な色の家具は、周りとの差がはっきり出て空間をこまかく区切って見せ、部屋を狭く感じさせます。白木の床なら明るいナチュラル系、白い壁なら白や淡いグレーというように、大きな面を占める家具ほど背景に寄せるのがコツです。

とくにベッドやカーテン、ラグのように面積の大きいものは、色の影響が強く出ます。この3つを床や壁の色でそろえるだけでも、部屋はぐっと落ち着いて広く見えます。差し色を使いたいときは、クッションや小物など面積の小さいものに回すと、広さを保ったままアクセントを足せます。家具を買い替える前に、まずは面積の大きいファブリックから色をそろえてみてください。

床が見える面積を増やす

床が見える面積が多いほど、部屋は広く感じられます。目に入る床の広さが、そのまま部屋の広さの印象につながるからです。ソファやベッド、テレビ台などは、脚のついたタイプを選ぶと家具の下に床が見えて、空間に奥行きと抜けが出ます。脚のない箱型の家具は床をふさいで置いた分だけ部屋を重く見せるため、脚付きに替えるだけでも印象が変わります。

床を見せるもう一つの近道は、物を床に直置きしないことです。カバンや読みかけの本、買い置きの日用品を床に積むと、見える床が減って一気に狭く見えます。使ったら戻す定位置を決め、床には家具の脚だけが立っている状態を保ちましょう。脚付きの家具選びと床の片づけ、この2つで床の見える面積を増やしてみてください。

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家具の配置の決め方

広く見せるコツをつかんだら、次は実際にどこへ置くかを決めます。配置は思いつきで動かすより、決める順番があります。順番どおりに進めると、動きやすくてまとまりのある部屋になります。ここでは、家具の配置を決める手順を見ていきます。

生活動線をふさがない配置にする

家具は、毎日の通り道である生活動線をふさがないように置きます。玄関からキッチン、寝る場所、机までの行き来がまっすぐ通ると、部屋の中をストレスなく動けます。動線の上に家具がはみ出していると、通るたびに体を横にしたり回り込んだりすることになり、その小さな手間が毎日積み重なって暮らしにくさになります。

配置を決める前に、朝起きてから出かけるまでの自分の動きを一度たどってみてください。ベッドから洗面、キッチン、玄関へと歩く線の上に家具が来ていないかを確かめます。人がまっすぐ歩ける幅を通り道として空け、家具はその線を避けて壁側に寄せます。図に描いてみると、どこがふさがっているかが分かりやすくなります。

大きい家具から置き場所を決める

配置は、ベッドや大きな棚など、いちばん場所を取る家具から決めます。大物の置き場所が先に決まると、残ったスペースに机や小さな収納を無理なく収めていけるからです。小さい家具から先に置いていくと、後からベッドを入れる段になって置き場所が残っておらず、全部やり直しになりがちです。

まずは部屋で最大の家具であるベッドを、窓や扉の位置を見ながら壁沿いに置く場所を決めます。次に机や本棚といった中くらいの家具、最後にゴミ箱や間接照明などの小物という順で埋めていきます。この順番なら、大きなものが入らずに詰み直す失敗を防げます。引っ越し前に間取り図の上で、大きい家具から置き場所を決めてみてください。

コンセントの位置に合わせて配置する

家電を使う家具は、部屋のコンセントの位置に合わせて置きます。コンセントから遠い場所にテレビや机を置くと、長い延長コードを這わせることになり、床の見た目が乱れるうえに足を引っかける原因にもなります。ワンルームはコンセントの数が限られていることが多く、位置を無視して配置を決めると後で困ります。

配置を考えるときは、間取り図にコンセントの位置も書き込んでおくと失敗しません。テレビ台や充電が要るデスク、冷蔵庫のように電源が欠かせないものから、コンセントの近くに割り当てていきます。どうしても届かないところだけ、細くて目立たない延長コードで補い、コードは家具の裏を通して隠します。まずはコンセントの位置を確かめてから、電源を使う家具の場所を決めてみてください。

空間を有効に使う工夫

家具の置き場所が決まったら、限られた空間をもう一歩使い切る工夫を足します。ちょっとした足し算で、収納量や使い勝手が上がり、床の広さも保てます。ここでは、狭い部屋を有効に使う工夫を見ていきます。

縦の空間を収納に使う

床の面積が限られる部屋では、上へ伸びる縦の空間を収納に使います。床に収納家具を増やすほど部屋は狭くなりますが、壁面や天井近くの空きは、使っても床の広さを削りません。突っ張り棒やつっぱり式の棚、天井まで届く細い収納を使えば、床を広く保ったまま置ける物の量を増やせます。

たとえばベッドの頭上やドアの上、冷蔵庫の横の細い隙間など、ふだん見過ごしている壁の上のほうは収納の余地が残っています。軽い物や使う頻度の低い物を上へ逃がすと、手の届く低い位置がすっきりして、床にも物があふれなくなります。まずは部屋の壁を見上げて、空いている縦の空間に収納を足せないか探してみてください。

家具を兼用して数を減らす

一つで二役をこなす家具を選ぶと、置く家具の数そのものを減らせます。家具が1点減れば、その分だけ床が広く空いて部屋も広く見えます。収納付きのベッドなら寝る場所と衣類のしまい場所を兼ね、ソファベッドなら昼のくつろぎと夜の寝床を兼ねます。折りたたみのテーブルや、天板が伸びるデスクも、使わないときは畳んで場所を返せます。

狭い部屋では、家具を「足す」より「兼ねる」で考えると物が増えません。ベッドと収納棚を別々に買う前に、収納付きベッド1台で済まないかを検討します。来客用の椅子も、ふだんは畳んでおける折りたたみ式にすれば置きっぱなしになりません。これから家具をそろえるなら、一つで複数の役割を持てるものを優先して選んでみてください。

鏡で空間を広く見せる

大きめの鏡を1枚置くと、部屋を実際より広く見せられます。鏡に部屋の景色が映り込むことで、その先にも空間が続いているように感じられ、奥行きが生まれるからです。姿見のような縦長の鏡は、床から天井までの高さも映すため、部屋を広く見せる効果がとくに出ます。家具を増やさずに広さの印象だけを足せる、手軽な工夫です。

置き場所は、窓の向かいや部屋の奥の壁が向いています。窓の向かいに置けば外の光や景色が映り込んで明るく広がって見え、奥の壁に置けば部屋がその先へ続くように感じられます。逆に、通り道の正面や散らかった場所を映す位置に置くと、狭さや雑然さがそのまま増幅されるので避けます。映る中身を意識して、鏡で空間に広がりを持たせてみてください。

レイアウトで気をつけること

最後に、広く見せる工夫と合わせて押さえておきたい注意点を確認します。ここを見落とすと、見た目は広くなっても、暮らしにくい部屋になってしまいます。ここでは、配置を決めるときに気をつける2点を見ていきます。

通路の幅を確保する

家具を置くときは、人が通る通路の幅をきちんと空けます。目安として60cmほどあると、体を横にしなくてもまっすぐ通り抜けられます。広く見せたい一心で家具を壁いっぱいに詰めると、通り道が細くなり、動くたびに体をひねることになって、かえって窮屈な部屋になります。見た目の広さと動きやすさは、通路の幅で両立させます。

とくにベッドと壁のあいだや、机と収納のあいだのように、毎日通る場所は幅を優先します。配置を決めたら、実際にその通路を歩いてみて、肩やお腹が家具に触れないかを確かめてください。触れるようなら家具を少しずらすか、通路をふさいでいる物を減らします。詰め込みすぎず、60cmの通り道を残すことを意識してレイアウトしてみてください。

扉や窓をふさがない

家具は、扉や窓をふさがない位置に置きます。部屋の入口の扉やクローゼットの前に家具があると、開け閉めのたびに家具をよけることになり、収納も出し入れしづらくなります。窓の前を家具でふさぐと、日当たりと風通しが悪くなり、部屋が暗く感じられて広さの印象も損なわれます。開くもの・光が入るものの前は、空けておくのが基本です。

配置を決めるときは、扉や窓、収納の開く向きと、その分の空きスペースまで頭に入れておきます。とくに手前に開くクローゼットや室内ドアは、開いたときに家具とぶつからないかを確かめます。窓際は背の低い家具にとどめ、光をさえぎらないようにします。家具を置く前に、扉と窓がすべて問題なく開くかを一度確認してみてください。

まとめ

狭い部屋を広く見せるには、背の低い家具でそろえて視線を抜き、家具の色を床や壁に合わせて一体感を出し、脚付き家具と片づけで床の見える面積を増やすのがコツです。配置は生活動線をふさがないように、大きい家具から置き場所を決め、コンセントの位置に合わせていきます。

さらに、縦の空間を収納に使ったり、家具を兼用して数を減らしたりすると、限られた空間を使い切れます。仕上げに、60cmほどの通路の幅を確保し、扉や窓をふさがないことにも気をつけましょう。まずは部屋でいちばん大きな家具の置き場所から、見直してみてください。

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