一人暮らしの部屋にデスクと椅子を置くと、作業や食事の場所が定まって暮らしが整います。ただ、ワンルームや1Kは置ける面積が限られていて、大きすぎるデスクを買うと通路がふさがり、小さすぎると物が載りきらず使わなくなります。家具のなかでも毎日いちばん長く体を預ける組み合わせなので、選び方を外すと後々まで響きます。
とはいえ、どのくらいの広さのデスクがいいのか、椅子は何を基準に選べばいいのかは、いざ買おうとすると迷いやすいものです。とくに在宅ワークにも使うなら、パソコンを置いても手前が余る奥行きや、長く座っても疲れない座り心地まで見ておきたいところです。基準を先に知っておけば、店頭でもネットでも判断がぶれません。
この記事では、デスクの選び方から、椅子の選び方、デスクと椅子の高さの合わせ方、狭い部屋で省スペースにする工夫までをまとめました。在宅ワークにも使える一台をそろえる参考にしてください。
一人暮らしのデスクの選び方
デスクは、何に使うかと部屋のどこに置くかを先に決めてから選びます。用途と設置場所がはっきりしていれば、サイズや形で迷わずに済みます。ここでは、デスクを選ぶときに押さえたい基準を順に見ていきます。
用途に合わせて広さを選ぶ
デスクの広さは、その上で何をするかで決めます。書き物やちょっとした食事が中心なら幅60〜80cmほどの小さめで足り、ノートパソコンを開いて資料も広げるなら幅100〜120cmほしくなります。用途に対して天板が狭いと、キーボードの横にマグカップも置けず、物をどかしながら作業する羽目になります。
まずは、そのデスクで一日のうち何をするかを具体的に思い描いてみてください。オンライン会議をするならノートパソコンの横に飲み物とメモを置く余白がいり、勉強なら参考書とノートを並べる幅がいります。載せたい物を頭のなかで天板に並べてみると、自分に必要な広さが見えてきます。広さは「余る」くらいでちょうどよく、ぎりぎりで選ぶと使いにくさが残ります。
部屋に置けるサイズを測る
デスクは、部屋に置けるサイズかどうかをメジャーで測ってから選びます。広い天板は作業しやすい反面、その分だけ床の面積を占めるので、ワンルームでは置いた瞬間に部屋が窮屈になることがあります。カタログの数字だけで決めると、届いてから「思ったより大きかった」となりがちです。
置きたい場所の幅と奥行きを測り、椅子を引く余白と、その後ろを人が通れる幅まで含めて確認してください。目安として、椅子を引いて座るには天板の手前に60〜70cmほどの余地がいります。窓やコンセント、クローゼットの扉にかからないかも合わせて見ておくと安心です。搬入経路として玄関やドアの幅も測っておけば、大型のデスクが入らないという失敗も防げます。
在宅ワーク兼用なら奥行きを確保する
在宅ワークにも使うなら、天板の奥行きを優先して選びます。モニターやノートパソコンの画面と目のあいだには40〜50cmほどの距離をとりたく、奥行きが浅いデスクだと画面が顔に近づいて目が疲れやすくなります。仕事で一日中向き合う相手だからこそ、この距離を確保できるかは効いてきます。
具体的には、奥行き60cm前後あるとモニターを置いても手前にキーボードとマグカップを置く余裕が残ります。奥行き45cmほどの薄型デスクは省スペースには向きますが、外付けモニターを載せると画面が近くなりがちです。ノートパソコン一台で完結する使い方なら薄型でも足りますが、モニターを増やす予定があるなら、最初から奥行きのあるデスクを選んでおくと買い替えずに済みます。

椅子の選び方
デスクと合わせて、椅子も座り方に合わせて選びます。一日にどれくらい座るかで、向いている椅子ははっきり変わります。ここでは、椅子を選ぶときの基準を見ていきます。
長時間座るなら体に合う椅子を選ぶ
在宅ワークなどで一日に何時間も座るなら、体を支えてくれる椅子を選びます。背もたれが腰のカーブに沿い、座面が体重を面で受ける椅子だと、同じ姿勢を続けても腰や背中が疲れにくくなります。逆に、座面が硬く背もたれの浅いダイニングチェアで長時間作業すると、夕方には腰が痛くなってきます。
値段の安い椅子でも短時間なら困りませんが、毎日長く座るほど座り心地の差が体にたまっていきます。腰当てのついたオフィスチェアや、座面の高さと背もたれの角度を調整できる椅子を検討してみてください。可能なら店頭で実際に10分ほど座り、肘掛けの高さやリクライニングの具合を確かめると失敗が減ります。長く付き合う一脚なので、体に合うかを最優先で選ぶのが得策です。
折りたためる椅子は省スペースになる
座る時間が短い方や、部屋をできるだけ広く使いたい方には、折りたためる椅子が向きます。使わないときに畳んで壁ぎわやクローゼットの隙間に立てかけておけば、そのぶん床が空いて部屋を広く保てます。ワンルームで生活空間と作業空間が同じ部屋にある一人暮らしと相性がいい選び方です。
折りたたみ椅子は、来客時の予備の一脚としても使えます。ふだんは畳んでおき、友人が来たときだけ出せば、来客用の椅子をわざわざ常設しなくて済みます。ただし長時間座るには向かないものが多いので、作業用のメイン椅子とは分けて考えてください。「短時間の作業や食事は折りたたみ、長く座る仕事は別の椅子」と使い分ければ、省スペースと座り心地を両立できます。
クッションで座り心地を補う
いま持っている椅子の座り心地が今ひとつでも、クッションを足せば買い替えずに補えます。座面に低反発のシートクッションを敷くとお尻の痛みがやわらぎ、腰と背もたれのあいだにランバーサポートを挟むと前かがみになりにくくなります。数百円から数千円で試せるので、椅子を買い直すより手軽です。
とくに、ダイニングチェアやスツールをデスク用に兼ねている場合は、クッションの効果が出やすくなります。座面が硬い椅子ほど、一枚敷くだけで座っていられる時間が延びます。まずは手持ちの椅子にクッションを足してみて、それでも腰やお尻がつらいなら専用チェアの購入を考える、という順で試すと出費を抑えられます。座り心地が気になったら、買い替える前にクッションで補ってみてください。
デスクと椅子の高さを合わせる
デスクと椅子は、高さのバランスが合っていて初めて使いやすくなります。どちらか単体で見て選ぶと、組み合わせたときに姿勢が崩れます。ここでは、高さの合わせ方を見ていきます。
高さが合わないと姿勢が崩れる
デスクと椅子の高さが合っていないと、座っているだけで体に負担がかかります。目安は、椅子に座って天板に手を置いたとき、肘が90度くらいに曲がる高さです。この角度だと肩の力が抜け、キーボードを打っても腕が疲れにくくなります。
天板が高すぎると肩が上がって首や肩がこり、低すぎると背中を丸めて前かがみになります。一般的なデスクの高さは70cm前後ですが、身長によって合う高さは変わるため、実際に座って肘の角度を確かめるのが確実です。椅子の座面が高くて足が浮くなら、フットレストや厚めの本を足元に置いて調整してください。まずは肘が直角になるかを基準に、デスクと椅子の高さを合わせてみましょう。
目線と画面の位置を合わせる
パソコンを使うなら、高さと合わせて目線と画面の位置も見ておきます。画面が低い位置にあると首を前に倒して見下ろす姿勢になり、首や肩に負担が集まります。ノートパソコンをそのまま机に置くと画面が低くなりがちで、この姿勢になりやすいところです。
目安は、画面の上端が目の高さか、それよりわずかに下に来る位置です。この高さだと視線がやや下向きになり、首をまっすぐ保ったまま画面を見られます。ノートパソコンなら、本体を台で持ち上げて外付けキーボードを足すと、画面だけを目線の高さに上げられます。作業中に首が前に出ていると感じたら、画面が低すぎるサインなので、目線と画面の位置を合わせ直してみてください。
モニター台で画面の高さを合わせる
ノートパソコンや外付けモニターは、モニター台を使うと画面の高さをちょうどよく上げられます。台の上に載せて画面を目線に近づけると、首を倒さずに見られるようになり、肩や首への負担が軽くなります。台の下にキーボードや小物を収められるタイプなら、デスクの上も片づきます。
専用のモニター台を買わなくても、丈夫な箱や厚みのある本を重ねれば代用できます。まずは手元にあるもので高さを試し、ちょうどよい高さが分かってから専用の台を買っても遅くありません。高さを変えられる昇降式の台なら、体格や椅子を変えても合わせ直せます。画面が低いと感じたら、モニター台で高さを足して、首がまっすぐ保てる位置に画面を持ってきてみてください。
省スペースにする工夫
狭い部屋では、デスクと椅子をどう省スペースに収めるかで暮らしやすさが変わります。使わないときに場所を空けられれば、同じ広さでも部屋をゆったり使えます。ここでは、省スペースの工夫を見ていきます。
折りたたみデスクで空間を空ける
使うときだけ広げる折りたたみデスクなら、作業が終わったら畳んで空間を空けられます。ワンルームでデスクを常設すると、それだけで床の一角が占領されますが、折りたたみ式なら必要なときだけ出して、あとは壁ぎわに寄せておけます。来客や掃除のときに動かしやすいのも利点です。
壁に取り付けて、使わないときは天板を跳ね上げて畳める壁付けタイプもあります。床に脚を置かないので、畳めば床面をまるごと空けられ、部屋が広く保てます。ミシンや書き物など作業のときだけ使うなら、こうした畳めるデスクが向いています。デスクを一日中出しておく必要がない暮らし方なら、折りたたみデスクで床の余白をつくってみてください。
食事と兼用して数を減らす
デスクを食事にも使えば、ダイニングテーブルと兼ねられて家具の数を減らせます。ワンルームにデスクとテーブルを両方置くと場所を取りますが、一台で作業も食事もまかなえば、置く家具が一つ減って床が空きます。一人暮らしで食事も一人なら、大きなテーブルは要らないことがほとんどです。
兼用するなら、キーボードや書類をさっと片づけられるよう、デスクの上を物で埋めすぎないのがコツです。引き出しや近くの棚に仕事道具の定位置をつくっておけば、食事のときにまとめて寄せられます。天板が水や油をはじく素材だと、食事で汚れても拭きやすく兼用に向きます。家具を増やす前に、いま使っているデスクで食事もまかなえないかを一度考えてみてください。
まとめ
一人暮らしのデスクは、その上で何をするかで広さを決め、置きたい場所をメジャーで測ってから選びます。在宅ワークにも使うなら、モニターと目の距離をとれるよう奥行き60cm前後を確保すると、目が疲れにくくなります。
椅子は座る時間の長さで選び、長く座るなら体を支えるチェアを、短いなら折りたたみを選びます。デスクと椅子は肘が90度になる高さに合わせ、画面は目線の高さに寄せると姿勢を保てます。折りたたみデスクや食事との兼用で省スペースにもできるので、まずはデスクの用途と置き場所の広さから考えてみてください。


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