一人暮らしの引っ越しでは、荷物の量に合ったプランを選ばないと料金が高くつきます。大きなトラックを一台頼んだのに荷物がすかすかで運賃だけ払うことになったり、逆に安く見えた単身パックのコンテナに入りきらず、追加のコンテナ代がかさんだりします。同じ荷物でも、選ぶプランひとつで支払う額は大きく変わります。
とはいえ、単身向けのプランは単身パック、通常プラン、軽トラ便といくつも種類があり、名前を聞いてもどれが自分に合うのか分かりにくいものです。プランごとの向き不向きと、荷物量・距離・時期という料金を決める要素を先に知っておくと、自分の引っ越しに合った方法でむだなく費用を抑えられます。
この記事では、単身の引っ越しプランの種類から、荷物の量での選び方、距離と時期による料金の変わり方、そしておおよその料金の目安までをまとめました。自分の荷物量と移動距離を思い浮かべながら、合うプランを見つける参考にしてみてください。
単身の引っ越しプランの種類
単身の引っ越しには、荷物の量や距離に応じたプランがあります。まずは種類ごとの仕組みと向き不向きを知っておくと、自分に合うものを見つけやすくなります。ここでは、代表的な3つのプランを見ていきます。
単身パックはコンテナ単位で運ぶ
単身パックは、決められたサイズのコンテナに荷物を積み、その一台分の料金を払うプランです。運送会社が用意した専用のカゴ台車やコンテナに、段ボールや小型の家電を積み込んで運びます。積める量があらかじめ決まっている分、料金が定額で示され、見積もりを取らなくても費用の見当がつくのが単身パックの利点です。
コンテナに収まる量であれば、トラックを一台使う通常プランよりも安く済むのが一般的です。ただし、収まりきらないと二台目のコンテナ代が加わり、かえって割高になります。荷物が段ボール中心で大型の家具家電が少ない方は、まず自分の荷物がコンテナ一つに収まるかを見積もり、その範囲に入りそうなら単身パックを候補にしてみてください。
単身向け通常プランはトラックで運ぶ
単身向けの通常プランは、引っ越し業者がトラックを一台手配し、作業員が荷物を積み下ろしして運ぶ方式です。コンテナのサイズに縛られないため、ベッドや冷蔵庫、洗濯機といった大型の家具家電がひととおりある場合や、荷物がコンテナに入りきらない量のときに向いています。積み込みから搬入まで業者が担うので、手間がかからない点も通常プランの特徴です。
料金は、使うトラックの大きさと作業員の人数で変わります。荷物が多いほど大きなトラックや複数の作業員が必要になり、その分だけ費用は上がります。逆に量を減らせば小さなトラックで足りて安くなるため、運ぶ前に不要な物を処分しておくと見積もりが下がります。家具家電がそろっている方は、荷物量を業者に伝えて通常プランの見積もりを取ってみてください。
軽トラ便は近距離の少ない荷物に向く
軽トラ便は、赤帽などが提供する軽トラック一台での運送プランで、近距離かつ少ない荷物の引っ越しに向いています。軽トラック一台に積める範囲の荷物を、短い距離だけ運ぶ使い方に強く、荷物が段ボール数箱と小型家具くらいなら費用をかなり抑えられます。同一市内での住み替えのように、距離が短い引っ越しと相性のよいプランです。
積み下ろしをドライバーに任せず自分で手伝えば、作業の手間が減る分さらに安くなる場合もあります。ただし積載量は限られるため、大型家具家電が多いと一度で運びきれず、往復や追加料金が発生します。近距離で荷物が少ない方は、単身パックと軽トラ便の両方で料金を比べ、安いほうを選んでみてください。

荷物の量でプランを選ぶ
プランの種類が分かったら、自分の荷物量に合わせて選びます。量とプランが合っていないと、割高になったり追加料金がかかったりします。ここでは、荷物量を基準にした選び方を見ていきます。
荷物が少ないなら単身パックが安い
荷物が段ボール数箱と小型家電くらいで収まるなら、単身パックが安く済みます。テレビや電子レンジ、衣類や食器といった身の回りの物がコンテナ一つに入る量であれば、定額で運べて料金の見通しも立てやすくなります。初めての一人暮らしで家具家電をまだそろえていない段階なら、この量に収まることが多いはずです。
判断の目安は、大型の家具家電が少なく、荷物の中心が段ボールかどうかです。ベッドや大型冷蔵庫がなく、運ぶ物が箱に詰められる範囲なら単身パックの範囲に収まります。荷造りを先に済ませて段ボールの箱数を数えておくと、コンテナに入るかどうかを業者に相談しやすくなります。荷物が少ないと見込める方は、まず単身パックで見積もりを取ってみてください。
家具家電が多いなら通常プランを選ぶ
ベッドや冷蔵庫、洗濯機、大きめのソファといった大型の家具家電がひととおりそろっている場合は、通常プランが向いています。これらはコンテナに入りきらないことが多く、無理に単身パックで運ぼうとすると二台目のコンテナ代が上乗せされ、かえって高くつくためです。荷物が多いときは、トラック一台にまとめて積むほうが結果的に安くなります。
一人暮らしを何年か続けて家財が増えた方や、実家から家具家電を持ち出す方は、この通常プランが基準になります。見積もりの前に不要な家具や古い家電を処分しておけば、必要なトラックのサイズが下がり料金も抑えられます。大型家具家電が多い方は、荷物量を正しく伝えたうえで通常プランの見積もりを取ってみてください。

家具家電付き物件なら荷物を減らせる
家具家電付きの物件に引っ越すなら、そもそも運ぶ荷物を大きく減らせます。備え付けの冷蔵庫や洗濯機、ベッドがある部屋なら、これらを買って運ぶ必要がなく、持っていくのは衣類や生活用品といった小物が中心になります。荷物が減れば、通常プランを使わずに単身パックや軽トラ便で足りることも多くなります。
運ぶ物が減るほど、選べるプランの幅は広がり、料金も下がりやすくなります。短期間だけ住む予定の方や、大型家電をまだ持っていない方にとっては、家具家電付き物件が引っ越し費用を抑える近道にもなります。これから物件を選ぶ段階なら、家具家電付きかどうかも踏まえて、運ぶ荷物の量とプランをあわせて考えてみてください。
距離と時期で料金が変わる
同じ荷物量でも、移動距離と引っ越しの時期で料金は変わります。この2つを踏まえると、費用を抑える選び方が見えてきます。ここでは、距離と時期が料金に与える影響を見ていきます。
近距離は軽トラ便で費用を抑える
同じ市内や隣町など近距離の引っ越しは、軽トラ便で費用を抑えられます。移動距離が短いほど、トラックの拘束時間や燃料の負担が小さくなり、その分だけ運賃が下がるためです。荷物が少なく距離も短い条件がそろえば、軽トラ便は通常プランよりもかなり安い選択肢になります。
近距離では、同じ荷物でも大きなトラックを一台貸し切ると割高になりがちです。段ボール中心の荷物を短い距離だけ運ぶなら、軽トラ便の身軽さが料金にそのまま表れます。同一市内での住み替えのように距離が短い引っ越しでは、通常プランだけで決めず、軽トラ便の料金も並べて比べてみてください。
長距離は混載便で料金を下げる
他県への引っ越しなど長距離になると、トラックを一台貸し切る方式では料金が高くなります。このとき混載便を使うと費用を下げられます。混載便は、同じ方面へ向かう他の人の荷物と一台のトラックに相乗りさせる仕組みで、運賃を複数の荷主で分け合う分、貸し切りよりも安くなるのが特徴です。
ただし、他の荷物の集荷や配送の都合に合わせるため、荷物が届くまでに数日かかることがあります。到着日を細かく指定しにくい点はあるものの、すぐに使わない荷物や急がない引っ越しなら、この日数の余裕と引き換えに料金を抑えられます。長距離で日程にゆとりがある方は、貸し切りと混載便の両方で見積もりを取り、料金と到着日を見比べてみてください。
繁忙期は料金が上がる
引っ越し料金は、荷物量や距離が同じでも時期によって大きく変わります。とくに3〜4月は、進学や就職、転勤で引っ越しの需要が一年で最も集中する繁忙期です。この時期は業者の予約が埋まりやすく、料金も通常より高く設定されるうえ、希望の日に予約が取れないことも珍しくありません。
日程に融通がきくなら、この繁忙期を外すだけで費用を抑えられます。需要が落ち着く時期や、月末・週末を避けた平日を選ぶと、同じ荷物でも安い料金で運べる可能性が高まります。引っ越しの時期を自分で選べる方は、3〜4月と月末の土日を避けて、比較的すいている日を狙って見積もりを取ってみてください。
単身の引っ越し料金の目安
プランを選ぶときは、おおよその料金の目安も知っておくと判断しやすくなります。距離によって相場が変わるため、自分の引っ越しに近い条件で見当をつけます。ここでは、近距離と長距離に分けて料金の目安を見ていきます。
近距離の単身引っ越しの目安
同じ市内など近距離の単身引っ越しは、比較的費用を抑えられます。荷物が少なければ単身パックや軽トラ便が使え、繁忙期を外した通常期であれば、数万円台に収まることが多くなっています。移動距離が短いほど運賃の負担が小さく、荷物量さえ抑えれば料金も下げやすいのが近距離の引っ越しです。
次の表は、荷物が少ない単身の場合のおおよその目安です。あくまで通常期の荷物が少ないケースを想定した幅で、実際の料金は荷物量や作業員の人数、繁忙期かどうかで変わります。表の数字はあたりをつけるための目安として使い、正確な費用は複数の業者から見積もりを取って確かめてみてください。
| 距離 | 料金の目安 |
|---|---|
| 近距離(同一市内など) | 3〜5万円前後 |
| 長距離(他県など) | 5〜10万円前後 |
長距離の単身引っ越しの目安
他県への引っ越しなど長距離になると、料金は近距離より上がります。移動距離が延びるほどトラックの拘束時間や燃料、高速道路の費用がかさむためで、同じ荷物量でも近距離とは相場が変わってきます。上の表のとおり、荷物が少ない単身でも長距離では5〜10万円前後が一つの目安になります。
長距離で料金を抑えたいなら、貸し切りではなく混載便を選ぶのが有力です。到着まで日数はかかりますが、他の荷物と相乗りする分、運賃を下げられます。急がない引っ越しなら、貸し切り便と混載便の両方で見積もりを取り、料金と到着日のバランスで決めてみてください。荷物を減らしておけば、長距離でも費用はさらに抑えられます。
まとめ
一人暮らしの引っ越しプランは、荷物の量に合わせて選ぶのが基本です。荷物が段ボール中心で少なければ単身パックやコンテナ単位のプラン、大型の家具家電が多ければトラックの通常プランが向いています。家具家電付き物件を選べば運ぶ荷物を減らせて、選べるプランの幅も広がります。
料金は距離と時期でも変わります。近距離は軽トラ便、長距離は混載便で抑えられ、需要が集中する3〜4月の繁忙期を避けるだけでも費用は下がります。近距離なら3〜5万円前後、長距離なら5〜10万円前後が一つの目安です。まずは自分の荷物量と移動距離を把握し、合いそうなプランを絞ったうえで、複数の業者から見積もりを取って比べてみてください。


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