引っ越し当日の流れと準備するもの

引っ越し

引っ越し当日は、荷物の搬出から搬入まで一気に進み、何をすればいいか戸惑いがちです。段取りを把握していないと、必要なものが荷物の奥に入って取り出せなかったり、旧居の片づけが間に合わずに退去の立ち会いに響いたりします。作業員は時間どおりに動くので、こちらの準備が遅れると流れ全体が押していきます。

とはいえ、当日の流れは朝の準備、搬出と搬入、引っ越し後の作業の3つに分けて考えると整理できます。それぞれで自分がやることは決まっていて、順番を先に知っておけば、当日は迷わず一つずつ片づけられます。作業の大半は業者が担うので、あなたの仕事は指示と確認に絞られます。

この記事では、当日の朝にやることから、搬出から搬入までの流れ、引っ越し後すぐにやることまでをまとめました。前日までに何をそろえておくかも含めて、当日に慌てないための段取りの参考にしてください。

当日までに準備しておくもの

引っ越し当日を迎える前に、手元に用意しておきたいものがあります。これらを前日までにそろえておくと、当日に探し回らずに済みます。ここでは、準備しておくものを見ていきます。

当日に手元へ残すものを分けておく

工具やカッター、ゴミ袋、掃除道具、軍手、ガムテープなどは、荷物と一緒に箱へ詰めず手元に残します。搬出後の旧居の掃除や、新居での開梱にすぐ使う道具だからです。ほかの荷物と一緒にトラックへ積んでしまうと、必要になった瞬間に手が届かなくなります。

これらを段ボールの奥に入れると、いざ使いたいときに全部の箱を開けて探すことになります。当日使うものは一つの手提げ袋やリュックにまとめ、自分で持ち運べるようにしておきましょう。カッターとゴミ袋、掃除道具、スマホの充電器を入れておけば、たいていの場面はしのげます。搬入直後に段ボールを開けるためのカッターは、真っ先に取り出せる場所に入れておくと便利です。

旧居で返すものと新居で受け取るものを確認する

旧居では、部屋の鍵、駐輪場や駐車場のステッカー、集合ポストや宅配ボックスの鍵、設備の保証書など、返却するものがあります。新居では、部屋の鍵、設備の説明書、ゴミ出しのルール表などを受け取ります。何を渡し何を受け取るかは、契約書や重要事項説明書に書かれています。

返すものと受け取るものを前もってリストにしておくと、当日の受け渡しで慌てません。とくに鍵は本数が決まっていて、1本でも足りないと退去の手続きが止まることがあります。契約書を見て返却物と受領物を書き出し、鍵は本数まで数えて用意しておいてください。旧居の鍵は掃除と立ち会いが終わるまで使うので、最後に渡すものとして分けておきます。

新居の掃除道具を先に用意する

荷物を運び込む前に、新居を掃除できるよう道具を用意しておきます。家具や段ボールを置く前のほうが、床のすみや収納の内側、窓のサッシまで手が届いて掃除しやすいためです。物が入ってからでは、動かしながらの拭き掃除になって二度手間になります。

雑巾や掃除用のウェットシート、フローリング用ワイパー、ゴミ袋を手元にそろえておきます。入居時の部屋は一見きれいでも、収納の中や水回りにほこりが残っていることがあります。搬入の少し前に新居へ入れるなら、その時間で床と収納をさっと拭いておくと、荷物を置いたあとに掃除し直さずに済みます。新居の掃除道具を先に準備して、搬入前にひと拭きできるようにしておきましょう。

引っ越し当日の朝にやること

当日の朝は、搬出が始まる前に済ませておくことがあります。ここを準備しておくと、作業がスムーズに進みます。ここでは、朝にやることを見ていきます。

貴重品と当日使うものを手元にまとめる

現金や印鑑、通帳、スマートフォンや充電器といった貴重品は、荷物と分けて自分のかばんにまとめます。段ボールに入れて業者に運んでもらうと、必要なときにすぐ取り出せないうえ、万一の紛失や破損があっても補償の対象外になることが多いためです。貴重品は業者の運搬対象から外れているのが一般的です。

新居ですぐ使うもの、たとえばトイレットペーパーやタオル、その日の着替え、常備薬なども、専用のかばんにまとめておくと便利です。搬入が終わってすぐ段ボールを全部は開けられないので、初日の夜に困らない最小限を手荷物に入れておきます。当日使うものと貴重品は自分で持ち、業者の荷物とは完全に分けて管理してください。

冷蔵庫と洗濯機の水抜きを済ませる

冷蔵庫と洗濯機は、運ぶ前に水抜きが必要です。冷蔵庫は前日までに中身を空にして電源を抜き、庫内の霜を溶かして受け皿にたまった水を捨てます。洗濯機は給水ホースと排水ホースの中に残った水を抜き、糸くずフィルターの水気も取っておきます。どちらも半日ほど時間がかかるので、前日から取りかかるのが基本です。

水抜きをしないまま運ぶと、運搬中に残った水が漏れて、ほかの段ボールや家具を濡らすことがあります。冷蔵庫は電源を抜いてすぐ動かすと故障の原因にもなるため、時間を置く意味でも前日からの準備が欠かせません。前日の夜までに水抜きを始めて、当日の朝には運び出せる状態にしておきましょう。

旧居の掃除をして立ち会いに備える

荷物を運び出したあとは、旧居の掃除をして退去の立ち会いに備えます。部屋にどれだけ傷や汚れが残っているかによって、敷金からの差し引き額が変わることがあるためです。ふだんの掃除で落とせる汚れを残したままにすると、原状回復の費用として請求される可能性があります。

床や棚のほこりを片づけ、キッチンやトイレの目立つ汚れを拭き、ゴミをまとめて出しておくと、立ち会いのときの印象がよくなります。家具をどけた跡や壁の状態も、掃除のついでに自分で確かめておくと、立ち会いで指摘されたときに話がしやすくなります。立ち会いの予約時間に間に合うよう、搬出後の掃除まで見込んで朝から動いてください。

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搬出から搬入までの流れ

朝の準備が済んだら、いよいよ荷物の搬出と搬入です。作業の流れを知っておくと、業者とのやり取りがスムーズになります。ここでは、搬出から搬入までを見ていきます。

搬出は大きい家具から運び出す

搬出は、ベッドや冷蔵庫、洗濯機、タンスといった大きい家具家電から運び出します。大きいものを先にトラックへ積むことで荷台の底が埋まり、そのすき間に段ボールを重ねていけて、荷台全体を効率よく使えるためです。積み込みの順番は、そのまま新居での運び入れやすさにもつながります。

作業そのものは業者が段取りよく進めるので、こちらは荷物の確認や、どれを運ぶかの指示に集中します。手元に残す貴重品や当日使うかばんは「これは運ばない」とはっきり伝えておくと、間違って積まれずに済みます。運び出しが進むあいだに、押し入れやベランダ、洗面台の下に忘れ物がないかを見て回っておきましょう。全部運び出したあとの空室も、一度自分の目で確かめておくと安心です。

搬入は間取りに合わせて配置する

新居では、荷物を間取りに合わせて配置します。ベッドや棚などの大きい家具は、置き場所を先に決めて作業員に伝えると、あとから一人で動かす手間を省けます。搬入のときなら二人がかりで運んでもらえるので、重いものほどこの時点で定位置に置いてもらうのが得です。

段ボールは、荷造りのときに書いておいた「運び込む部屋」ごとに置いてもらいます。箱の側面に部屋名を書いておくと、作業員がそのまま振り分けてくれて、荷解きのときに部屋を行き来せずに済みます。台所のものは台所へ、寝具は寝室へと分かれていれば、初日から必要な箱だけを開けて生活を始められます。搬入のあいだは玄関先に立ち、どの箱をどこへ運ぶかを指示できるようにしておいてください。

引っ越し後すぐにやること

搬入が終わっても、その日のうちに済ませたいことがあります。早めに手をつけておくと、翌日からの生活が整います。ここでは、引っ越し後すぐにやることを見ていきます。

ライフラインが使えるか確認する

新居に着いたら、電気・ガス・水道が実際に使えるかを確認します。事前に開始の手続きをしていても、ブレーカーが上がっていなかったり、元栓が閉まっていたりして、その場では使えないことがあるためです。初日の夜に電気がつかない、水が出ないとなると生活が止まってしまいます。

電気は分電盤のブレーカーを上げれば多くの場合すぐ使え、水道も元栓を開ければ出ます。ガスだけは開栓に係員の立ち会いが必要で、当日に予約している場合はその時間を空けて在宅しておきます。ガスが開通しないとお湯やコンロが使えないので、予約は引っ越し日に合わせて早めに取っておくと安心です。3つとも使えることを確認して、初日から不自由なく過ごせるようにしてください。

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大きい家具の位置を決める

ベッドや棚、冷蔵庫、洗濯機といった大きい家具家電は、搬入のときに置き場所を決めて、その場所に運び入れてもらいます。搬入後にあとから一人で動かすのは大変で、床を引きずって傷つけたり、腰を痛めたりすることもあるためです。重い家具ほど、最初の置き場所を間違えると直すのに苦労します。

置き場所は、コンセントや水栓の位置、扉や窓の開き方を先に見て決めます。冷蔵庫や洗濯機は電源と給排水の近くでないと使えず、ベッドや棚は扉や通路をふさぐと生活動線が悪くなります。部屋の中を歩く道筋を思い描いて、通り道をさえぎらない位置に配置しましょう。大きい家具の位置を先に決めておけば、そのあとの段ボールの荷解きも進めやすくなります。

近隣へあいさつを済ませる

集合住宅では、両隣と上下階の部屋へあいさつをしておくと、その後の付き合いが穏やかになります。引っ越しの作業では搬入の物音や人の出入りがあるので、それへのおわびと、これからよろしくという気持ちを伝える意味もあります。顔を知っておくだけでも、あとで困ったときに声をかけやすくなります。

あいさつは義務ではなく、一人暮らしでは防犯の面から住んでいることをあまり知られたくない人もいます。無理にする必要はありませんが、するなら引っ越し当日か翌日までの早いうちがよく、タオルやお菓子などちょっとした品を添えると角が立ちません。相手が不在なら無理に何度も訪ねず、一度で会えなければそのままでかまいません。自分が落ち着ける範囲で、近隣へのあいさつを済ませてみてください。

まとめ

引っ越し当日は、朝に貴重品と当日使うものを手元にまとめ、冷蔵庫と洗濯機の水抜きを前日から済ませ、搬出後は旧居を掃除して退去の立ち会いに備えます。搬出は大きい家具から運び出し、搬入では間取りに合わせて置き場所を指示すると、荷解きがぐんと楽になります。

引っ越し後は、電気・ガス・水道が使えるかをその日のうちに確認し、大きい家具の位置を決めて、近隣へのあいさつを無理のない範囲で済ませましょう。流れを朝・搬出搬入・引っ越し後の3つに分けて把握しておけば、当日も慌てずに動けます。まずは前日までに、水抜きと貴重品・当日使うものの準備から手をつけておいてください。

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