引っ越しの荷造りは、後回しにすると直前で慌てることになりがちです。手当たり次第に詰めると、当日必要なものが箱の奥に入ったり、新居での荷解きに時間がかかったりします。
とはいえ、何から詰めればいいか、どう梱包すればいいかは分かりにくいものです。荷造りの順番と詰め方のコツを知っておくと、無理なく進められて荷解きも楽になります。
この記事では、荷造りを始める時期から、荷物を減らすコツ、段ボールの詰め方までをまとめました。当日に慌てず荷解きも楽になる荷造りの参考にしてください。
荷造りに必要な道具
荷造りを始める前に、必要な道具をそろえておくと作業が止まりません。途中で足りなくなると、そのたびに買い足すことになります。ここでは、用意しておきたい道具を見ていきます。
段ボールとテープを用意する
荷造りの土台になるのが、段ボールとガムテープです。段ボールは引っ越し業者が無料で用意してくれる場合もありますが、足りないぶんはスーパーやドラッグストア、ホームセンターで手に入ります。スーパーではサービスカウンターで声をかけると、使用済みの箱を無料で分けてもらえることがあります。サイズは大小の2種類をそろえておくと、本や食器などの重いものは小箱、衣類やタオルなどの軽くてかさばるものは大箱、と重さに応じて詰め分けられます。ガムテープは布製が丈夫で手で切りやすく、底の補強にも向いています。一人暮らしの荷物量なら段ボールは10〜15箱、ガムテープは2〜3巻が目安です。まずは荷物量に見合う数をそろえてから、荷造りに取りかかりましょう。
緩衝材と油性ペンを用意する
割れ物を包む緩衝材と、箱の中身を書き込む油性ペンも欠かせません。緩衝材は専用のプチプチを買わなくても、新聞紙やタオル、着なくなった衣類で代用でき、食器やガラス製品を包めば運搬中の衝撃から守れます。新聞を取っていない場合は、ホームセンターで数百円ぶんの梱包材を買い足せば一人暮らしぶんは足ります。油性ペンは箱の側面に中身と運び込む部屋を書くために使うので、乾きが早く太字で書ける油性タイプを選んでください。荷造りで用意しておきたい道具は、次のとおりです。
| 道具 | 用途 | 入手先の目安 |
|---|---|---|
| 段ボール(大小) | 荷物を詰める | 業者・スーパー・ホームセンター |
| ガムテープ | 箱の封と底の補強 | 100円ショップ・ホームセンター |
| 緩衝材(新聞紙・タオル) | 割れ物を包む | 自宅にあるもので代用可 |
| 油性ペン | 中身と部屋を書く | 100円ショップ |
| ハサミ・カッター | テープや箱を切る | 自宅にあるもの |
道具は目につく場所にまとめて置いておくと、作業が途中で止まりません。緩衝材と油性ペンまでそろえて、梱包と仕分けをスムーズに進められるようにしてください。
荷造りを始める時期
荷造りは、始める順番を決めておくと計画的に進みます。使う頻度で詰める時期を分けるのがコツです。ここでは、いつ何から詰めるかを見ていきます。
荷造りは使わないものから始める
荷造りは、ふだん使わないものから先に詰めるのが基本です。オフシーズンの衣類や読み終えた本、来客用の食器、使う予定のない調理器具などは、当面出番がないため引っ越しの1〜2週間前から箱に入れてしまえます。先に使わないものを片づけておくと、直前に残る荷物が毎日使うものだけになり、当日の作業が一気に軽くなります。逆に、よく使うものから詰めてしまうと、生活が不便になって箱を開け直すはめになります。まずは押し入れの奥やクローゼットの上段など、しばらく触っていない場所から手をつけて、使わないものを見極めながら荷造りを始めてみてください。
直前まで使うものは最後に詰める
毎日使う食器や洗面用品、着替え、充電器などは、引っ越しの前日から当日にかけて最後に詰めます。早い段階で箱に入れてしまうと、引っ越しまでの数日間の生活に支障が出るためです。これらは新居に着いてからもすぐ使うので、「すぐ開ける」と大きく書いた1箱にまとめておくと、荷解きのときに探し回らずに済みます。歯ブラシやタオル、一泊分の着替え、スマホの充電器などは、段ボールに入れず手持ちのバッグに分けておくと、当日の夜から翌朝までを箱を開けずに過ごせます。使う頻度の高いものほど後回しにして、当日すぐ取り出せる状態にしておきましょう。

引っ越しの2週間前から少しずつ進める
荷造りは、引っ越しの2週間ほど前から少しずつ進めます。直前にまとめてやろうとすると、思った以上に時間がかかり、当日までに終わらないことがあります。1日にキッチンだけ、翌日はクローゼットだけ、というように場所を区切って進めると、1回あたりの負担が偏りません。仕事や学校がある平日は無理せず1〜2箱にとどめ、週末にまとまった量を片づけると、生活を崩さずに進められます。荷物の少ない一人暮らしでも、全部を1日で終わらせようとすると半日以上かかります。早めに取りかかって少しずつ箱を積み上げ、直前に慌てないようにしてみてください。
荷物を減らすコツ
荷造りは、荷物を減らすほど費用も手間も軽くなります。運ぶものを絞ると、引っ越し料金の節約にもつながります。ここでは、荷物を減らすコツを見ていきます。
使っていないものは思い切って処分する
荷造りは、持ち物を見直すよい機会でもあります。1年以上袖を通していない服や、一度も開けていない箱の中身は、この先も使わない可能性が高く、思い切って手放すと荷物が目に見えて減ります。運ぶ荷物が少ないほどトラックのサイズが下がり、引っ越し料金そのものも安くなります。迷ったときは「新居でこれを置く場所があるか」「同じものをまた買うか」を基準にすると判断しやすくなります。処分にはいくつか方法があり、品物の状態や急ぎ具合で使い分けられます。
| 処分方法 | 費用の目安 | かかる期間 | 向いているもの |
|---|---|---|---|
| 自治体の粗大ごみ回収 | 数百〜2,000円程度 | 予約から1〜2週間 | 使い切った家具・寝具 |
| リサイクルショップ買取 | 0円(収入になる場合も) | 即日〜数日 | 状態のよい家具・家電 |
| フリマアプリ出品 | 0円(売れれば収入) | 数日〜数週間 | ブランド品・人気家電 |
| 不用品回収業者 | 数千〜数万円 | 即日〜数日 | まとめて急いで処分 |
その場で決められないものは一箇所にまとめておき、荷造りの手を止めないようにしてください。
大型ごみは早めに自治体へ手配する
不要になった家具や家電は、多くの自治体で粗大ごみとして有料回収に出せます。収集は予約制のことが多く、申し込みから回収まで1〜2週間かかる地域もあるため、引っ越し直前に申し込んでも間に合わないおそれがあります。手順は、自治体の受付に電話かWebでID申請、コンビニで処理券を購入、指定日の朝に品物へ券を貼って出す、という流れが一般的です。料金は品目ごとに数百円から2,000円程度が目安です。ただし、テレビや冷蔵庫、洗濯機、エアコンの家電4品目は粗大ごみに出せず、別途リサイクル料金がかかります。処分するものが決まったら、自治体の収集予約を早めに済ませておきましょう。
売れるものはフリマや買取に出す
まだ使える家具や家電は、フリマアプリやリサイクルショップの買取に回すと、処分費用がかからないうえ臨時の収入にもなります。売れれば引っ越し費用の足しにできるので、状態のよいものは捨てる前に一度検討する価値があります。ただしフリマアプリは出品してから買い手がつくまで数日から数週間かかり、大型家具は送料や引き取りの手間もかかります。急ぐ場合は、その場で現金化できる店頭買取や、まとめて引き取ってくれる出張買取のほうが向いています。引っ越しの日程から逆算し、余裕を持って早めに出品するか買取を申し込んでください。
段ボールの詰め方
荷物を減らしたら、残ったものを段ボールに詰めます。詰め方を工夫すると、運搬中の破損を防ぎ荷解きも楽になります。ここでは、詰め方のコツを見ていきます。
重いものは小さい箱に入れる
本や食器、缶詰などの重いものは、小さめの箱に分けて入れます。大きい箱に重いものを詰め込むと、持ち上げられないほど重くなったり、底が抜けて中身を傷めたりするためです。目安として、片手で持ち上げられる重さに収めておくと、運ぶときも積み下ろしのときも扱いやすくなります。逆に、衣類やタオル、クッションなど軽くてかさばるものは大きい箱にまとめると、箱の数を減らせて効率よく運べます。詰めたあとは箱を持ち上げてみて、重すぎると感じたら中身を減らしてください。重さと大きさのバランスを取って、箱の大きさを使い分けましょう。
割れ物は緩衝材で包む
食器やガラス製品、鏡などの割れ物は、緩衝材で一つずつ包んでから箱に入れます。新聞紙やタオルでくるむだけでも、運搬中の衝撃をやわらげて割れを防げます。皿は平らに重ねると重みで割れやすいため、一枚ずつ包んでから縦に立てて詰めると、圧力が分散して丈夫になります。コップやグラスは中に丸めた紙を詰め、口が触れ合わないよう間にも緩衝材をはさみます。箱の底と隙間にもタオルや紙を敷き詰め、揺すっても中身が動かない状態にしてください。詰め終えたら箱の上面と側面に「われもの」と大きく書いて、運ぶ人が扱いに気をつけられるようにしておきましょう。
箱に中身と運ぶ部屋を書く
段ボールには、中身と新居で運び込む部屋を油性ペンで書いておきます。何がどの箱に入っているかが一目でわかると、荷解きのときに探す手間が省け、当日の搬入もスムーズに進みます。「食器・キッチン」「本・寝室」のように、中身と置き場所をセットで書くのがコツです。書く場所は箱の上面ではなく側面にすると、積み重ねた状態でも読めます。すぐ使うものを詰めた箱には「すぐ開ける」と目立つように書き添えておくと、当日の夜に必要なものをすぐ取り出せます。手伝ってもらう人にも中身が伝わるので、箱の側面に中身と部屋を書いてから封をしてください。
まとめ
一人暮らしの荷造りは、使わないものから先に詰め、毎日使うものは直前に詰めるのが基本です。1年以上使っていないものは処分し、大型ごみは早めに手配すると荷物を減らせます。
段ボールは、重いものを小さい箱に入れ、割れ物は緩衝材で包み、中身と運ぶ部屋を書いておきます。詰め方を工夫すると、運搬中の破損を防ぎ荷解きも楽になります。まずは使わないものの荷造りから、早めに始めてみてください。


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